広告界の重鎮達が「広告とは?」と言う問いに対して
宣伝会議が主催している広告業界向けのセミナー「アドダイ・デイズ」が今年も4月15、16と二日間に渡り開催されました。会場は数回前から有楽町にある東京国際フォーラムで開催されています。こちらではこの「アドダイ・デイズ」の他、韓国のイベントが開催されていました。
今回行ってみて感じたのはクリエイターらしい人達が多かったなぁという事。過去数回セミナーに参加しましたが以前はスーツ姿のサラリーマンがほとんどでボクのような私服姿の人はポツリポツリしかいなかったので変化に驚きました。
今回の目玉は何と言っても広告会の重鎮達が集まって語る場がある事。それを箭内道彦氏がどう仕切っていくのか。今後、これだけの人達が集まるようなコトはないかもしれないので、とても貴重なんです。その重鎮達をご紹介すると
- ライトパブリシティ
コピーライター/クリエイティブディレクター 秋山 晶 氏 - dof
クリエイティブ・ディレクター 大島 征夫 氏 - 小田桐昭事務所
クリエイティブディレクター 小田桐 昭 氏 - 株式会社サン・アド
アートディレクター 葛西 薫 氏 - 株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス
非常勤顧問 坂田 耕 氏 - 副田デザイン制作所
アートディレクター 副田 高行 氏 - ライトパブリシティ
アートディレクター 細谷 巖 氏 - 株式会社ドラフト
アートディレクター 宮田 識 氏
日本の広告という物を先導して作り出してきた方々です。広告の歴史教科書があったら当然のように載っているであろう人達が今でも現役で活躍している事にも驚きです。
セミナー前半は各自の過去に制作された仕事を映像・パネルで紹介。CM映像などかなり古い物もあるのですが、どれも「サスガ」の一言。CMやポスターを見た後にそれぞれの一言があるのですが、ここをこうした方が良いのでは?など「どうだ」感を出すのではなく、もっと良くしたいと言う事をずっと持ち続けていらっしゃる事にもスゴいなと思うばかりでした。
その後、デザインをしている者であれば誰でも一度は考える「広告とは?」と言う問いに対して秋山晶氏は「日常の中のノイズ」と答え、小田桐昭氏は「心をくすぐる事で人を動かす」と答えた。
葛西薫氏は「潤いであってほしい」と。一つの広告に出ているコピーや写真が伝えたい事の全てではなく、その奥にあるモノを感じ取ってもらう事である。と語りました。とても難しい問いに対して全ての方が真摯に受け答えしてくれて、貴重なお言葉でした。
さらに細谷巖氏は「表現をする時クライアントはヒューマニティをもってほしい」とも語り、今の広告界のあり方に対して提言を示した。
大島征夫氏は「人の幸せを考える限り広告のベーシックは続く」と語られた。表面的な奇麗さだけを求めるのではなく、その奥にあるメッセージを感じてもらえるような広告を作っていこうという強い言葉をいただけました。
後輩に対し「もっともっと熱く、情熱をもって真摯に考え作り上げろ」と檄を飛ばして頂けたのかと受け止めました。1時間という短い時間でしたがとても貴重な場に参加出来ました。
2014/04/17